連載「尺八と偉人」(邦楽ジャーナル2026)

 2023年、2025年に続いて2026年も「邦楽ジャーナル」で記事を連載させていただけることとなりました。今回も皆様に楽しんでいただけるよう、読みやすく丁寧な文章を心掛けて執筆しようと思っています。

【内容】
 尺八は、多くの記録に残らない市井の人々によって吹き継がれてきました。一方で、歴史に名を刻む偉人たちの中にも、尺八を演奏したり、愛聴したり、歌に尺八を詠み込んだりした人々がいます。本稿では、そうした偉人と尺八にまつわるエピソードを紹介しながら、尺八が長い歴史の中でどのように人々に愛され、受け入れられてきたのかをご紹介します。

①聖武天皇
第一回目にご紹介するのは、奈良時代の偉人「聖武天皇」です。聖武天皇にとって大切な4本の尺八について書きました。
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《主要参考文献》
岸辺成雄『古代シルクロードの音楽』/岸辺成雄『天平のひびき~正倉院の楽器』/田辺尚雄『日本の楽器』/上野堅實『尺八の歴史』/山口正義『尺八史概説』/『正倉院宝物に学ぶ』奈良国立博物館編/寺内直子『雅楽を聴く』/笹本武志『初めての雅楽』/田澤梓「古代の尺八」/里田佳世「『蘇莫者』起源説話考」

②増阿弥
第2回目にご紹介するのは、室町時代の偉人「増阿弥」です。世阿弥にも称賛された田楽法師で、「尺八の能」も演じました。
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《主要参考文献》
吉川英史『日本音楽の歴史』/井出幸男『中世歌謡の史的研究』/上野堅實『尺八の歴史』/山口正義『尺八史概説』/寺内直子『雅楽を聴く』/西一祥『世阿弥』/成川武夫『世阿弥 花の哲学』/江口文恵「増阿弥書状二通」/西野春雄「古作能の面影」


③一休宗純
ご紹介するのは、室町時代の禅僧「一休」です。一休禅師はとんちが得意なアニメ「一休さん」でも有名ですが、史実は違い、破戒僧であり風狂そのものでした。
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《主要参考文献》
一休宗純『狂雲集・狂雲詩集・自戒集』(中本環 校註)/一休宗純『狂雲集』(柳田聖山 訳)/上野堅實『尺八の歴史』/山口正義『尺八史概説』/市川白弦『〈一休〉乱世に生きた禅者』/西田正好『〈一休〉風狂の精神』/水上勉『一休』/唐木順三『無用者の系譜』

④雪舟
室町時代の水墨画家で、画聖と言われる「雪舟」は、画を描く前に尺八を吹いたという記録が残っています。雪舟の人生と尺八の関係に迫ります。
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《主要参考文献》
熊谷宣夫『雪舟等楊』/宮島新一『〈雪舟〉旅逸の画家』/ 『〈雪舟〉没後500年特別展 図録』/『別冊太陽:雪舟決定版』/中川徳之助『万里集九』
/上野堅實『尺八の歴史』

心敬・宗長・北条玄庵
今回は、中世に大流行した「連歌」に関わる人々と尺八の関係に迫りました。連歌師の心敬・宗長、戦国大名・後北条氏を五代に渡って支えた北条玄庵。それぞれの繋がりも興味深いです。
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《主要参考文献》
『宗長日記』(島津忠夫校注)/『宗長作品集』(重松裕巳編)/鶴崎裕雄『戦国を往く連歌師宗長』/『北条幻庵 ー横浜・小机城と関東の戦国ー 』(横浜市歴史博物館)/立木望隆『概説 北条幻庵』/立木望隆『北条幻庵伝略』/海野弘『千年の山の太子』/上野堅實『尺八の歴史』/山口正義『尺八史概説』/「報告・現存する一節切」(高桑いずみ・野川美穂子)/「醉竹放語〈静岡の尺八 其の三〉」(國見政之輔)